私の職場は大学の近くにある。留学生も多い。最近はミャンマーやインドネシアの留学生とよく話をする。今から数年前、アジア系の留学生と話をする機会があった。ロシア語を話しているので、アジア系のロシア人とわかった。カザフかウズベキスタン人かと思い出時を聞くと「アリュート」と彼が答えた。お父さんがアリュートでお母さんがロシア人、カムチャッカ半島のペトロパブロフスクに住んでいるという。アリュートと言えばシーカヤックのメッカ。彼にカヤックについて聞いたが「知らない、見たことがない」とのこと。アリュートの悲しい歴史を感じてしまった。アリュートの男であればカヤックハンターとなり、荒れる漕いで漁をしていたはず。アリュート族のカヤックスキルも船の性能も相当高かった。現在のカヤックは9000年前にすでに完成されていた。材質が違うだけで寸分違わない姿である。アリュートはアジア系のなので日本人とそう変わらない。アリュートの自然と調和した暮らしは9000年の歴史のわずか100年ほど前にロシアの探検隊に発見されてから、民族の針は絶滅の方へ大きく振れていった。大東亜戦争でアメリカと日本によって島は蹂躙され、島から連れ去られ、ほとんど絶滅に近いう状況になった。そして、シーカヤックは滅ぼした白人たちの手で、レジャーとしてこの世に蘇った。水は歴史を記憶する力があるという。海にはアリュートの悲しい歴史の記憶が蓄えられ、海を漕ぐ者になにかの霊感を与えているような感じがする。滅多に出会えない民族の血をひく人に、北海道の片田舎で、出会えるとはどんな縁だろう。彼と握手した、アリュートに触れた。素晴らしい幸運だと思った。

About MORIKAWA

1960年生まれ 北海道移民150年目 (株)オイコス 代表取締役 北海道道釧路市在住 趣味 シーカヤック 自転車 野営 たき火  中小企業家同友会 政策副委員長

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